【ゼロ×ニュクス C】
ニュクス
ゼロ…話があるの。
ゼロ
なんだ、感じさせてくれる話なら
いくらでも聞くぜ。
ニュクス
話っていうのは、
貴方のそういう話し方のことよ。
それ、なんとかならないの?
ゼロ
そういう話し方って、どういう話し方だ?
具体的に例を挙げてくれないとな。
ニュクス
自覚してるんでしょ。
だから例を挙げるまでもないわ。
ゼロ
なんだよ…ガッカリだねぇ…
その桃色の唇から漏れ出す
濡れた言葉に期待したんだが…
ニュクス
そういう子供じみた嫌がらせはやめてって
言っているの。
ゼロ
ふっ…子供じみたって…
子供のお前に言われたくないね。
ニュクス
…何もわかっていないのね。
ゼロ
ナニがだ?
ナニもわかっていないのはお前のほうだろ。
ニュクス
どういうことよ。
ゼロ
俺はナニもわかっていないような
ヘラヘラした連中をどうも好きになれなくてね。
つい見たくなってしまうんだ。
そういう奴らの歪んだ…引きつった表情を…
ニュクス
それでそんなしゃべり方をしてるわけ?
ほんと、困った人ね。
とにかくひどい目に
遭いたくなければやめること。
今回は忠告にとどめておくけど、
次は黙らせてやるわ。
ゼロ
ああ、そうかい。
勝手にしな。
戻る
【ゼロ×ニュクス B】
ニュクス
ゼロ、忠告を無視したらしいわね。
方々で苦情を聞いたわ。
ゼロ
俺は脅しには屈しないタイプでね。
残念だったな。
ニュクス
私は言ったわよね。
忠告を聞かなければ、次は黙らせるって。
ゼロ
ああ、言ったな。
小さくて未成熟な唇が淫らに呟いた…
ニュクス
悪いけど、実行するわ。
ゼロ
ナニを実行するっていうんだ?
ニュクス
……えい。
ゼロ
??
なんだ、今のは…
ニュクス
私の呪術よ。
貴方から少し言葉を奪ったの。
ゼロ
ナニ!?
…………
は、ははは。
嘘はよくないぜ、お嬢ちゃん。
俺は普通にしゃべれている。
この通りな。
嘘つきにはおしおきとして、
…………を…………してやるからな…
ん!?
なんだこれは!?
ニュクス
だから言ったでしょう。
言葉を少し奪ったの。
ゼロ
そんな…
ニュクス
どう、これでわかった?
私は本気よ。
ゼロ
おい、ニュクス!
元に戻せ!
戻さないとお前の…………に
…………して…………するぞ!
くっ…!!
ニュクス
懲りてないみたいね。
じゃあもう知らない。
言葉をみんな奪うしかないわ…
…はあっ!!
ゼロ
!?
…………!
…………!?
ニュクス
これでやっと隊が平和になるわね。
自業自得よ。さよなら。
(ニュクス、去る)
ゼロ
…………!
…………!?
戻る
【ゼロ×カミラ C】
ゼロ
カミラ様。
ごきげんよう。
カミラ
まあ、ゼロ。
どうしたのかしら。
ゼロ
いや、ちょっと疑問に思ったことが
ありましてね。
カミラ
疑問?
ゼロ
なぜカミラ様は(マイユニット)様に対して、
執拗なまでに愛情を注ごうとするのか…です。
カミラ
(マイユニット)への愛情…?
私にもよくわからないわ。
だって、私があの子を愛おしいと思うのに
理由なんて無いもの。
ただ、(マイユニット)が決して幸せとは言えない
子ども時代を過ごしたのは事実…
だから優しくしたくなるのかもしれないわね。
ゼロ
では、あくまでカミラ様の愛情は…
無償の愛ということですか。
カミラ
そういうことになるかしら。
ゼロ
そうですか…
…ふっ。
くくくくくくくくく…
カミラ
…どうしたの?
ゼロ
俺はそうは思いませんね。
カミラ
じゃあ、何だと思うのかしら。
ゼロ
言っていいんですか?
カミラ
ええ。
ゼロ
理由は簡単。
きっと、あなた自身が憐れな存在だからです。
カミラ
!憐れって…
どういうこと?
ゼロ
詳しく聞きたければまた今度。
昇天してしまうほどの話を聞かせてあげますよ…
(ゼロ、去る)
カミラ
…………
戻る
【ゼロ×カミラ B】
カミラ
ゼロ、あなたは言ったわね。
私が憐れな存在だから、
(マイユニット)に愛情を注ぐんだって…
その説明を聞きにきたわ。
ゼロ
ふふふ。いいですね。
実にいい。
その潤んだ瞳に潜む、
熟れた桃色の感情…
見ているだけでアツくなってしまいますが…
今は代わりに俺の説明をその身に
浴びせることで我慢しておきましょう。
カミラ
前置きはいいの。早く始めて。
ゼロ
…カミラ様。あなたは人間が動物を
愛でる理由を知っていますか?
カミラ
可愛いからでしょう?
ゼロ
違うんですよ。
自分が愛されたいからなんです。
カミラ
意味がわからないわ。
ゼロ
本当は自分が愛されたい。
でも望んでいるような状況は存在しない。
だから動物を愛することで、
自らを慰めているのですよ。
それはカミラ様と
(マイユニット)様との関係と同じ。
あなたは自分という存在が憐れで、
望み通りの愛を受け取れていないと思っている。
だから自分よりも憐れな存在…
つまり(マイユニット)様を標的とし、
徹底的に愛情を注ぎたくなるのです。
自らをいやらしく慰めるためにね…
カミラ
…だとしたら、何?
どうしてそんなことを言うの?
ゼロ
いい表情ですね。
ゾクゾクきますよ、カミラ様。
その評定を見られたお礼にお話ししましょう。
なぜ俺があなたにこんなことを言うのか。
カミラ
…………
ゼロ
俺は暗夜王国でも最下層の、
貧民街の出身です。
両親に捨てられた俺は盗賊団に身をやつし、
幼少の頃からあらゆる犯罪に手を染めました。
売れるものは何でも売ったし、
生きるためなら、どんな奴の言う事でも聞いた。
…だから、妬ましいんですよ。
自分より幸せそうな人や、
苦労を知らなそうな人を見ると。
とことん地獄を味わわせてやりたくなる。
そして、苦痛に歪むその顔を見て…
俺はひと時の快楽を得るのです。
カミラ
そう…
ゼロ…
あなたって、哀しい人なのね。
ゼロ
そうでしょうか?
俺は十分に楽しんでいますけどね。
戻る
【ゼロ×カミラ A】
ゼロ
カミラ様。
お話とはなんでしょうか。
カミラ
この間、あなたは言ったわよね。
自分より幸せそうな人や、
苦労知らなそうな人を見ると…
とことん地獄を味わわせたくなる、って。
ゼロ
はい。
カミラ
それなら、私を標的にするのは
間違っているわ。
ゼロ
…どういうことですか。
カミラ
王族だから幸せ。
王族だから苦労を知らない。
その決めつけは間違っていると言いたいの。
私には…恵まれた
子ども時代なんてなかったわ。
ゼロ
え?
カミラ
あなた、知ってる?
暗夜王国の王族の中で、
正当な王妃の子はマークスお兄様だけ。
私もレオンもエリーゼも、
みんなお妾さんの子なのよ。
しかも、みんな別々のお妾さん。
ゼロ
それは…知りませんでした。
カミラ
やっぱりね。
…お妾さんは立場が弱いわ。
だから、暇さえあれば、
いがみ合って貶め合うの。
少しでも自分の立ち位置をよくするためにね。
お妾さん同士がいがみあうならまだしも、
火花はもちろん子どもたちにも飛び散るわ。
子どもたちをダシにして、
いろんな諍いが起きたのよ。
ゼロ
そんなご苦労があったなんて…
カミラ
だから、あなたが私を憐れな存在だと言ったのは、
あながち間違いではなかったというわけね。
私の存在は、お母様がお父様を
繋ぎとめておくためのもの…
お母様は私を愛してくれたけど、
それはお父様への愛に過ぎなかったのかも。
ゼロ
カミラ様…もういいです。
俺が間違っていました。
あなたは憐れな存在などではありません。
立場に甘んじず、強く生きる女性だ…
俺には眩しすぎるほどにね…
カミラ
ゼロ…
ゼロ
俺は恥ずかしいです。
裸で詫びたい気分ですよ。
カミラ
いえ、いいのよ。
わかってくれれば。
ゼロ
いや…ダメです。
今から裸になるんで…
俺を引きずり回してください。
カミラ
…………
それは遠慮しておくわ。
やりたければ、自分で這い回るのね。
戻る
【ゼロ×カミラ S】
カミラ
ゼロ、用ってなにかしら?
ゼロ
カミラ様…
来てくれてありがとうございます。
改めて謝りたくてお呼びしました。
カミラ
そのことなら、もういいわ。
一度、謝ってもらったし。
ゼロ
いえ、今日の謝罪はまた別の理由です。
カミラ
えっ?
ゼロ
俺は嫉妬していたのです。
俺も(マイユニット)様のようになりたい。
あなたのような女性から
揺るぎない愛情を受けてみたいって…
…俺は情けなくて小さな男です。
カミラ
…………
いいわよ、別に。
ゼロ
えっ?
カミラ
私、あなたにも愛情をあげてもいいわ。
ゼロ
でも俺は…あなたをあんなに
いやらしく虐めてしまったのに…
カミラ
…………
不思議よね。
あなたにひどいことを言われて
けっこう悲しかったはずなのに…
でも、かわいそうなあなたの
幼少期を想像してみたのよ。
そうしたらなんだか
かわいくなってきちゃって…
まるで(マイユニット)みたいにね…
ゼロ
…………
カミラ様、結婚してください。
カミラ
えっ!?
ゼロ
いや、すみません。
今のは聞かなかったことにしてください。
…まったく。
俺は何を言ってるんだ。
カミラ
ゼロ…
…………
あなた、盗みはやめたって聞いたけど
嘘ばっかりね。
ゼロ
いいえ、盗みは
本当にもうやっていません。
カミラ
やってるわ。
だってあなた…
私の気持ちを持って行ってしまったのだもの。
ゼロ
えっ?
それって、もしかして…
カミラ
これ以上は言わなくてもわかるでしょ。
私…あなたの
結婚の申し込みを受けるわ。
ゼロ
…あ、ありがとうございます!
カミラ
その代わり、条件があるの。
毎朝、あのいやらしい話し方で
私を起こして。
なんだか、だんだんあれがないと
物足りなくなってきちゃって…
ゼロ
では…
いきなりですが、いいですか…
カミラ
ええ、来て。
耳元でささやいて。
ゼロ
昇天させてください。
その豊満な愛で俺を包んで…
カミラ
あぁ…
最高よ…
戻る
【ゼロ×ルーナ C】
ルーナ
あら、ゼロじゃない。
ここで何してるの?
ゼロ
ルーナ、か。
お前こそここで何をしている?
ルーナ
あたしはただ…
買い物に出かけようとしてただけよ?
ゼロ
…………
ルーナ
ちょっと、
なんでそんな目であたしを見るのよ!?
まるで…
敵でも見てるような目つきね…
ゼロ
敵、とは思っていない。
ただ…完璧に
信用しているわけでもないがな。
ルーナ
どういうことよ、それ?
ゼロ
お前の素性を調べたが…
出身や経歴が掴めなかった。
ルーナ
そ、それは…
ゼロ
この世界で生まれたのならば、
必ずその痕跡が残っているはずだからな。
しかし、お前にはそれがない。
まるで、突如として…
この世界に現れたかのようにな…
ルーナ
そ、そんなこと…
あるわけないじゃない!
ゼロ
最初に言ったが…
お前を敵と思っているわけではない。
だが、下手な真似はするなよ?
俺は…お前を見ているからな。
ルーナ
…………
戻る
【ゼロ×ルーナ B】
ルーナ
えーっと…
これとこれとこれをちょうだい!
(ゼロ、現れる)
ゼロ
買い過ぎだ…
ルーナ
ぜ、ゼロ!?
いつの間にそこにいたのよ!?
ゼロ
言ったはずだ…
俺はお前を見ている、とな。
ルーナ
だ、だからと言って…
買い物してるとこを
監視しなくてもいいじゃない!
ゼロ
俺の勝手だな。
好きにさせてもらう。
ルーナ
っていうか、
勝手に口出ししないでくれる!?
買い物してるときが、
あたしの至福のときなんだから!
ゼロ
買い過ぎだ。
そんなに大量のランプがいるのか?
ルーナ
な、何かに使えるかもしれないでしょ?
いいから、あたしのことは放っておいてよ!
ゼロ
さては、お前…
目に付いた物を
片っ端から買っているだけだな?
ルーナ
ぎ、ぎくっ!
ゼロ
いわゆる、買い物中毒というやつだ。
気を晴らすために買い物を続けるという…
ルーナ
い、いちいち人を分析しないで!
ゼロ
世の中には、必要な物さえ買えない人が…
たくさんいるというのにな…
ルーナ
そ、それはそうだけど…
ううう…
わ、わかったわよ!
返品すればいいんでしょ!?
ゼロ
聞き分けはいいようだな。
喜べ、好感度が上がったぞ。
ルーナ
あんたにどう思われてるかなんて、
あたしには微塵も興味ないわよ!
さっさとどっか行って!
目障りよ!
ゼロ
言われなくても立ち去るさ…
これ以上いたら荷物持ちにされちまう。
ルーナ
ほんっと、やなやつ!
戻る
【ゼロ×シャーロッテ C】
ゼロ
やあ、シャーロッテ。
今日も男の注目をたっぷり浴びて
潤っているようだな。
シャーロッテ
あら〜、ゼロさ〜ん。
なんのことですか〜?
ゼロ
わかってるくせに。
目がそう言ってるぜ。
シャーロッテ
え?ほんとですよぅ〜。
ちっともわかんないです〜。
ゼロ
へぇ…いいのか?
そんなこと言って…
じゃあ俺がわからせてやるぜ。
俺のほうは準備万端だからな…
シャーロッテ
いや〜ん。
何が準備万端なんですかぁ?
ゼロ
…さあな。
そいつは自分で考えな。
シャーロッテ
もう〜ゼロさんたらぁ〜。
やめてくださいよぅ〜。
あっ、向こうで殿方が呼んでるので、
私はこれで失礼しますね〜。
テヘヘッ!
(シャーロッテ、去る)
ゼロ
…………
戻る
【ゼロ×シャーロッテ B】
シャーロッテ
ねえ、ゼロさ〜ん。
お話があるんですぅ〜。
ちょっといいですかぁ〜?
ゼロ
ああ、いいぞ。
なんだ。
シャーロッテ
ここじゃダメなんです〜。
あっちに行って…
二人きりでお話ししたいなぁ〜。
(暫し後…)
ゼロ
さて、二人きりになったぞ…
何をしたいっていうんだ?
シャーロッテ
てめー…
人が大人しくしてりゃつけ上がりやがって!
金輪際、私に話しかけるなっつーの!
ゼロ
!?
なんだ?
お前、どうかしたのか?
シャーロッテ
どうもしてないわ。
これが私の本性よ。
しっかり目に焼き付けておきなさい!
ゼロ
…………
シャーロッテ
いい?これは忠告よ。
とにかく人前で私に話しかけないで!
あんたの話に付き合ってると、
私まで白い目で見られるのよ!
しかも調子に乗ってキリがないし!
付き合わざるをえない
私の身にもなってみろっつーの!
他の男たちの手前、
仕方なく乗ってやってるんだからね!
あなたみたいな男って、ほんっとサイテー。
関わって損しかないわ!
(シャーロッテ、去る)
ゼロ
…………
一気にまくし立てていきやがった…
…なるほどねえ。
限界ギリギリまで恥じらわせて楽しんでいたが、
まさかこんな裏があったとは…
こんな女は初めてだぜ…
でも従うつもりはないねぇ…
さて…どうしてやろうか…
戻る
【ゼロ×シャーロッテ A】
シャーロッテ
そうなんですよ〜!
だから私ぃ〜…
(シャーロッテ、消える)
(ゼロ、現れる)
ゼロ
…いた。
見つけたぞ。
男たちの視線を浴びる場所に陣取り、
会話しながら尻を振り振り…
全てが計算された立ち振る舞いというわけだ。
なんていう女だ。
くくく…
だが見てろよ…
(ゼロ、消える)
(シャーロッテ、現れる)
シャーロッテ
やだ〜そんなことないですよう!
全然可愛くないですってばぁ〜!
(シャーロッテ、消える)
(ゼロ、現れる)
ゼロ
よう、シャーロッテ。
会話中にすまないねえ。
今日も相変わらず
いやらしいな、お前は。
シャーロッテ
げっ!!
…っとと。ゼロさん〜。
いやらしいって、
なんの話ですかぁ〜?
ゼロ
お前のその体つきだよ。
たっぷり虐めてやりたくなるぜ。
シャーロッテ
ゼ、ゼロさん…
二人きりでお話ししません?
ゼロ
二人きりで?
…そんなに俺がほしいのか?
だけど嫌だね。
俺はテコでもここから動かないぜ。
この場でお前の本性を晒して…
シャーロッテ
いいから〜。
ちょっと裏に行きましょう〜。
ゼロ
…ぐっ!
なんて力だ!?
(しばし後)
シャーロッテ
てめーこの変態野郎!
アッサリ忠告無視しやがって…
覚悟しな!
(ビシーッ)
ゼロ
ぐはっ…!!
お、お前…拳もいけるのか…
シャーロッテ
当たり前でしょ。
何年国境を守ったと思ってるのよ。
いい?あんたは約束を破ったの。
この拳で醜いひき肉にしてやるわ!
ゼロ
ひ、ひき肉?
くそっ…それだけは勘弁だ!
シャーロッテ、話を聞け!
お前は勘違いしているぞ。
何を恐れているか知らないが、
俺との会話は男たちに人気らしいぜ。
シャーロッテ
えっ?
ゼロ
みんなすました顔をして
俺たちの会話を盗み聞きしているらしい。
お前は男たちの注目を浴びまくり。
好感度も上がりまくり。
つまりお前にとって、
俺との会話はむしろおいしいんだよ。
シャーロッテ
そ、そうだったの?
全然、気付かなかった…
ゼロ
嘘だがな…
シャーロッテ
え?
ゼロ
いや。
何も言っていない。
シャーロッテ
は、あははは…
ゼロさん、ごめんなさいね…
私、思い違いをしていたみたい…
どうお詫びをすればいいか…
ゼロ
詫びなんて要らない…
このまま生きて帰してくれれば、
それでじゅうぶんだ。
シャーロッテ
え、ええ、もちろん。
だからさっきの一撃は忘れて…
これからも仲良くしてもらえたらなーって…
そして、みんなの見えるところで
おしゃべりしましょうね〜。
テヘヘッ!
(シャーロッテ、去る)
ゼロ
はぁ…
久しぶりに、ゾクゾク来たぜ…
戻る
【ゼロ×レオン C】
レオン
ゼロ。
ゼロ
レオン様。
何かご命令ですか?
レオン
いや、お前が珍しく
思いつめたような顔をしていたからな。
何か考えごとでもしていたのか?
ゼロ
少しだけ…
昔のことを思い出していました…
レオン
昔のこと…
ゼロ
と言っても…
俺の過去の思い出は…
なに一つ、
繋がってはいないんですけどね。
レオン
繋がってない?
ゼロ
冷たいレンガ、どぶねずみ、雨…
醜く笑う男、金貨、温かい血…
レオン
…………
ゼロ
そんな記憶の断片が…
一枚一枚…
好き勝手に頭の中で
うごめいているような感じです。
レオン
そうか…
ゼロ
別に過去を思い出して苦しむ…
そこまでの話ではありません。
でも、あまり良い気持ちには
ならないものですね。
レオン
…………
戻る
【ゼロ×レオン B】
レオン
ゼロ。
ゼロ
レオン様…
この間はすみませんでした。
俺の過去の話など…
レオン
いや…
僕は気にしてないよ。
ゼロ
そう言っていただけると、
俺の気持ちも楽になります。
レオン
答えたくなければ、
答えなくてもいいんだけど…
ゼロには…
良い思い出はないのか?
ゼロ
ありますよ。
今でも鮮明に思い出せる、
とびきりの良い思い出が。
レオン
その話を聞かせてくれ。
ゼロ
レオン様との出会いの瞬間です。
レオン
僕との出会い…
ゼロ
俺が暗夜王城に
盗みに忍び込んだときです。
あのとき俺は、
一緒に忍び込んだ仲間に裏切られて…
レオン
ゼロ一人だけ、
囮にされてしまったんだったね。
ゼロ
そうです。
レオン
そして、僕は…
魔法でゼロを塵にしようとした。
ゼロ
ふっ。
懐かしいですね。
レオン
でも、僕はそうしなかった。
なぜなら、ゼロは…
全く抵抗しようとしなかったから。
ゼロ
自暴自棄になってたんですよ。
仲間に見捨てられた衝動で。
レオン
命乞いをしない人間なんて見るのは、
そのときが生まれて初めてだったよ。
そして、興味を持った僕は…
ゼロを側に置くことにした。
ゼロ
で、今に至ると。
レオン
こうやって話してみると、
とても良い思い出には聞こえないけど。
ゼロ
俺にとっては格別の思い出です。
俺の人生で…
初めて居場所ができた瞬間でしたから。
レオン
ゼロ…
戻る
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