【オーディン×ゼロ C】
ゼロ
オーディン、仕事だ。
オーディン
?
ゼロ
今度、軍を挙げて新しい武器を開発するらしい。
その名前を考えてほしいとのことだ。
オーディン
武器の名前を考える…だと!?
体の底からこみ上げてくるこの轟き…
ほとばしる脳内物質…
光栄すぎる仕事だなっ!
ゼロ
いや、待て。
別にお前にご指名があったわけじゃない。
軍の全員に出たお触れだ。
で、俺たち二人はレオン様の組として
共同で案を出すんだそうだ。
そうして各組から集まった中から
優秀作が選ばれ…
正式な名前が決定するらしい。
オーディン
…なるほど。ふっ、ではゼロ。
貴様はこの件は休みでいい。
これは、完全に我が得意分野だ!
ゼロ
わかった。
じゃあそうさせてもらうとするか。
オーディン
さてと、さっそく考えるとしよう!
…一つ目の新武器は剣か。
力強そうなのがいいなー…
強そう…怒涛…
「怒涛の…」がいいか…
…いや、今決めるのはもったいない。
よし、剣はいったん置いておくぞ。
次は杖か…色からして、赤…
「深紅の」…「深紅の」…
…いや待てよ。逆に…
ゼロ
言っておくが締め切りは近いぞ。
ゆっくりしている暇はないからな。
戻る
【オーディン×ゼロ B】
オーディン
おい、ゼロ!
なんだこれは!?
ゼロ
騒々しいな。
どうした?
オーディン
武器の名前だよ!
なんで勝手に応募しちゃったんだよ!
俺はまだ悩み中だったんだぞ!
しかも見ろ!
この名前!
「怒涛のミステルトィントィン」
「深紅のギンギンロッド」…
なんだこのロマンの無さは!
ふざけるのもいい加減にしろ!
ゼロ
ふざけてなんかいないぞ。
むしろふざけていたのはお前のほうだ。
オーディン
何っ?
ゼロ
俺はもう締め切りだと言ったのに、
お前はもう少し考えさせろと言った。
だがそれでは未提出ということになり、
レオン様の顔に泥を塗ることになる。
だから俺が完成させて提出しておいたんだ。
なんの問題もないはずだが?
オーディン
…いいや、逆だ。
締め切りなんか少しくらい遅れたっていい。
大事なのは命名の質、センスだ。
低レベルな案を出したほうが、
レオン様の顔に泥を塗ることになる!
ゼロ
…締め切りが過ぎても、
本当にイイ案を出せていたのかねえ…
いつものお前のノリで
ヌルヌルと滑り気味だったんじゃないか?
オーディン
…………
ほう…では貴様のいつもの戯言は
滑っていないとでも言うのか?
貴様のあれこそが、
レオン様の評判を落としているのだ。
ゼロ
ほう…言うねえ。
素性を調べても何も出てこない…
過去が無い奴に言われたくはないね…
オーディン
!?
貴様…
俺の過去を調べていたのか…
ゼロ
当然だ。俺はレオン様に恩がある。
レオン様のためにここにいる。
だから、レオン様を脅かす可能性のある
怪しい輩は、全て調査済みだ。
オーディン
くっ…
もういい、この話はやめだ。
戻る
【オーディン×ニュクス C】
オーディン
ニュクス。
ちょっと時間はあるか。
ニュクス
ええ、どうしたの?
オーディン
貴様…俺の同類だな?
ニュクス
えっ?
オーディン
俺たちは共に
その身を闇に染めし者…
だから、同類…
ニュクス
え、あぁ…そうなの?
オーディン
「幼い頃から呪術の才が
ずば抜けて高かった」」
「禍々しい術を使うニュクスを、
家族は腫物を扱うかのように育てた」
これが俺が聞いた貴様の過去だ。
…はっきり言って素晴らしい。
いや、素晴らしいどころか
その遥か彼方の常闇を爆走している。
その煌めき…たたずまい…どこを取っても
かっこよすぎて憧れてしまう。
だから、認めよう。
貴様は我が同類…闇の同胞であると…
ニュクス
…………
…ごめんなさい。
全く意味がわからないんだけど。
オーディン
意味など分からなくていい…
俺はお前に、羨望に近い
憧れを抱いている…
まあ、平たく言うと、
仲良くしようということだ…
ニュクス
そ、そう…
よろしく…
戻る
【オーディン×ニュクス B】
オーディン
来たな…ニュクス。
ニュクス
オーディン…何か用?
オーディン
俺と貴様は闇の同胞…
一つの昏き道を歩みし者だ…
先日はその存在を認め
固く絆を結びあったが…
真の異端はただ一人…
頂に二人は並び立てない。
だから、決着をつけよう。
互いの呪術の真名をもって。
ニュクス
相変わらず貴方の言うことは
意味がわからないけど…
呪術の勝負でも
したいということかしら?
オーディン
いや。呪術道具の名前勝負だ。
ニュクス
?ええと…?
オーディン
では行くぞ!
手始めにこの呪術道具…
我が左手に宿りし
この呪装の名は…
真に灰色なる器…
アッシェ・フランシェ!
ニュクス
…………
オーディン
さあ。お前も呪術道具の
真名を明かすがいい。
ニュクス
貴方、その道具全部に
いちいち名前つけてるの?
残念だけど…
私にそういう趣味はないから。
オーディン
ば、馬鹿な!
なぜ道具に名前をつけない?
ニュクス
馬鹿なって言われても…
別に必要ないでしょう。
オーディン
くっ…見損なったぞ、ニュクス。
闇にその身を染めし者に
あるまじき暴挙だ。
貴様のことを
我が同胞と思っていたのに…
ニュクス
なんだか期待させてしまった
みたいで申し訳ないけど…
やっぱり、貴方の言うことは
意味がわからないわ。
オーディン
では呪術の技名はどうだ?
お前の持つ必殺技の名を…
ニュクス
呪術なら数えきれないほど
編み出したけど…
名前なんて、
考えたこともなかったわ。
オーディン
!!
ニュクス
な、何…?
オーディン
「名前なんて、
考えたこともなかった」…か…
逆に…
逆に…格好良いかもしれん。
闇に染まりし者にふさわしい
底知れない虚無を感じる…
な、なんだ、この敗北感は…
真の闇は、貴様だというのか…
ニュクス
私、もう行っていいかしら?
戻る
【オーディン×ニュクス A】
ニュクス
オーディン。
オーディン
来るな…貴様を見ると…
俺は怒濤の劣等感に苛まれるのだ…
ニュクス
劣等感?
オーディン
ニュクス…
貴様の過去の続きを知った。
「幼い頃、禁忌の呪術によって
大量殺戮を行い…」
「その呪いの代償として、身体は
幼い姿のまま成長できない…」
ニュクス
…ええ、その通りよ。
オーディン
俺の負けだ…
ニュクス
え…?
オーディン
貴様の過去、貴様の言動…
どれも真なる闇そのものだ…
貴様に比べれば、
俺は偽…紛い物かもしれん…
くっ…俺にも
貴様のような過去があれば…
ニュクス
よくわからないけど…
オーディン、
私は貴方が羨ましいわ。
オーディン
何…?
ニュクス
私にはまだ理解できないけど、
貴方には強い情熱があって…
それを満たすことで
大きな喜びを感じている。
そうでしょう?
オーディン
あ、ああ…確かにそうだ。
ニュクス
それを、私は
たまらなく羨ましく思う。
私には、そういうものが
何もないから…
オーディン
…………
ニュクス
だから、貴方は貴方のままでいいの。
私は貴方のことを認めているわ。
オーディン
…そ、そうなのか?
ニュクス
ええ。
オーディン
な、ならいいかな…
ニュクス
ありのままの姿が一番ということ。
私も、貴方もね…
戻る
【オーディン×ニュクス S】
ニュクス
オーディン、どうしたの?
こんなところに呼び出したりして。
オーディン
ニュクスか。
…実は、子どものことを考えていたのだ。
ニュクス
子ども?
オーディン
ああ。
貴様との間に生まれる子どものことだ。
ニュクス
はっ?
オーディン
その子どもは貴様の血を引き継ぐだろう。
そして、すさまじい能力を有するはずだ。
俺の憧れは世代を越えて実現する。
まさに親と子の夢の懸け橋だ。
すごいなー。かっこいーなー。
…そんなことを考えていたんだ。
ニュクス
…………
つまり。
遠回しのプロポーズって受け取ればいいの?
オーディン
ま、まあ…
そう受け取ってもらってもいい…
ニュクス
そう…
がっかりしたわ。
オーディン
えっ?
ニュクス
情けないわね…男なんだから、
決めるところは決めなさい。
まったく…最近の若い子は
すぐに予防線を張るんだから。
オーディン
最近の若い子、って…
その見た目で言うなよな…
ニュクス
何か文句でも?
オーディン
い、いや…何も。
俺だって…お前が普通の女性であったなら
堂々とプロポーズしただろう。
しかし、俺はお前を前にすると…
その…なんだ…
巨大な畏敬の念の裏返しというか…
激しい劣等感が…
ニュクス
オーディン。
そういうのやめてくれる?
前も言ったでしょう。
私は貴方を認めているって。
オーディン
それはそうだが…
ニュクス
いい?ちゃんと言って。
これが最後のチャンスよ。
オーディン
わかった。
…………
ニュクス…
俺はお前に惚れている。
…結婚してくれ。
この指輪を受け取ってほしい。
ニュクス
…………
ありがとう…
戻る
【オーディン×カミラ C】
カミラ
…………
(オーディン、現れる)
オーディン
カミラ様、どうしたんですか?
なんだか表情が冴えないような…
カミラ
…オーディン。
いえ、なんでもないわ。
オーディン
そうですか。
それならいいんですけど…
カミラ
それで、あなたはどうしたの?
私に何か用かしら。
オーディン
ああ、そうでした。
以前からお聞きしたいことがありまして。
カミラ
ええ、なんでも聞いてちょうだい。
オーディン
カミラ様のその鎧…
なんていう名前なんですか?
カミラ
えっ?
どうして?
あなたも着たいの?
オーディン
着る…!?
そ、その発想はなかった…
だが、実際に夢想してみるとどうだ…
確かに俺がこれを着たら、絶空の彼方より
天使が舞い降りる姿に見えるかもしれんな…
カミラ
オーディン?
何をブツブツ言っているの?
オーディン
へっ!?
あ、いえ…なんでもありません!
ちょっと意識が虚空の彼方に惑ってしまって。
実は俺、ずっと興味を持ってたんですよ。
カミラ様のかっこいい鎧に!
カミラ
かっこいい…鎧?
これが?
オーディン
はい!
その独特な漆黒…個性的な形…
非の打ちどころがありません!
いったいどんな崇高な名称が
ついているのだろうと…
それを考えるだけで、
俺の魂が疼くんです!
カミラ
うーん…名称って言われても…
特に名前があるわけじゃないわ。
オーディン
そ、そうなんですか…!?
それは何とも…もったいない。
カミラ
だったら、あなたが名前をつけてちょうだい。
オーディン
えっ、ほんとですか!
いいんですか!?
カミラ
ええ、あなたならきっと
素敵な名前を付けてくれるだろうし。
楽しみにしているわね、オーディン。
オーディン
はい!
戻る
【オーディン×カミラ B】
オーディン
カミラ様!
鎧の名前、考えてきましたよ。
カミラ
まあ…待っていたわ。
さっそく聞かせてちょうだい。
オーディン
わかりました。
ずばり、鎧の名前は…
月魄の加護を受けし豊麗…
<グロースアルティヒ・モーント>!
…なんてどうでしょう、
カミラ
ぐろーす…何ですって…?
オーディン
グロースアルティヒ・モーントです。
俺はその鎧をイメージし、
暗黒の深淵で瞑想を行いました…
すると、二つの言葉が
俺の心に舞い降りてきたんです。
一つは「豊麗」。
意味はそのまま。
豊かで麗しいことです。
二つ目は「月魄」。
月の精を意味します。
この言葉に狂気の融合を授けると…
顕現してきたのです…
「グロースアルティヒ・モーント」という
神名が!!
カミラ
…………
そう。
じゃあ、それでいいわ。
オーディン
へっ?
いやいやいや〜。
それでいいだなんて…
淡々としすぎじゃないですか?
もうちょっと議論しましょうよ!
カミラ
議論?どうして?
私、その名前がとっても素敵だと思うわ。
だから議論なんていらないと思うけど…
オーディン
そ、そうですか…?
適当に流してるとかじゃなくて、
気に入ってくれたってことですか?
カミラ
ええ、もちろんそうよ。
オーディン
…………
まさか一つ目で決まってしまうとは…
大誤算だ…
カミラ
あら?
その手に持っている紙の束は?
オーディン
これは、その鎧の名前候補です。
ざっと百二十個考えてきました。
カミラ
ひゃ、百二十ですって!・
オーディン
はい。この中から気に入ったものに
していただこうと思ったのですが…
必要なかったようですね。
で、でも全然問題ありません!
後の百十九個は悠久の彼方に
ばばーんと放り投げてきます!!
カミラ
そ、そう?
ごめんなさいね。
でも、ありがとうオーディン。
私のために…とっても嬉しいわ。
オーディン
いえ。これぐらいはお安いご用です!
戻る
【オーディン×カミラ A】
カミラ
あっ、オーディン。
この前はどうもありがとう。
鎧の名前のこと、さっそく
(マイユニット)に話してみたのよ。
そしたらね、姉さんっぽくて
似合ってるって言われたわ。
オーディン
ほ、ほんとですか?
カミラ
ええ。
嘘をついてもしょうがないじゃない。
オーディン
…………
なんという光栄だ…
俺の名付けがこんなに認められるなんて…
カミラ
ど、どうしたの!?
オーディン、泣いてるの!?
オーディン
い、いえ…
これは涙ではありません。
これは怠惰な逃走者…
別名<レイジー・ゲッタウェイ>です。
カミラ
そ、そう…
とにかくありがとう、オーディン。
私、このところ悩んでいたの。
王族として、暗夜王国のために
私はどうあるべきかって…
でも、あなたが鎧に名前を付けてくれて、
進むべき道が見えてきた気がするの。
オーディン
…え?
そうだったんですか。
カミラ
この鎧は<グロースアルティヒ・モーント>。
麗しい月の精が宿っている…
そう考えると、
鎧が私の一部のような気がしてきて…
戦士として、王族として、なりたい私が
見えてきたような気がするの。
あなたのおかげよ、オーディン。
オーディン
…………
ふっ…!ふふふふふふふ…
この愉悦は遥かなる地平線のようだ…
全知全能の漆黒の堕天使たちよ…
我に極紅の愉悦を与えたまえ…
カミラ
オーディン?
またブツブツ言ってるわよ?
オーディン
はっ。すみません。
意識が歓喜の園に誘われていました…
でも…はぁーあ。
よかったああ…
カミラ
どうしたの?
オーディン
カミラ様が打ち明けてくれたので、
俺も話してもいいですか?
実は…俺も悩んでいたんですよ。
最近、いい名前が思いつかなくて。
でもカミラ様がグロースアルティヒ・モーントを
一発で気に入ってくださったおかげで…
なんだか自信が戻ってきました!
カミラ
まあ…!良かったわ。
オーディン
ふっ…今の俺の力は無限…
選ばれし境界線より力が極彩色の光を放ち、
再びこの身体に舞い降りたようだ…
カミラ
うふふ…面白い子。
ええ、それでこそあなたよ。
これからも悩みがあったら言いなさい。
なんでも聞いてあげるから。
オーディン
ほんとですか!?
わーい、ありがとうございます!
よろしくお願いしますね、カミラ様っ!
戻る
【オーディン×ルーナ C】
ルーナ
…………
オーディン
どうした、ルーナ。
表情が冴えないぞ。
ルーナ
ああ、オーディン。
…なんかね、一人でぼーっとしてると
寂しくなっちゃって。
オーディン
寂しい?
ルーナ
そう。
オーディン
何がお前に
寂寥をもたらしているというのだ?
ルーナ
…大きい声じゃ言えない話だけど…
…ほら、遠く離れた故郷って言うの?
それが恋しいっていうか…
なんか、ホームシックになってるのかも…
オーディン
ホームシック…か。
ルーナ
あんたにはそういうのはないの?
オーディン
今のところは大丈夫だ。
ルーナ
…うらやましいわ。
…あーあ。
どうしたらスッキリできるんだろう。
オーディン
…………
…仕方ない、あの手で行くか。
ルーナ
ん?
何か言った?
オーディン
いや、何も…
戻る
【オーディン×ベルカ C】
ベルカ
オーディン。
話がある…
オーディン
なんだ?
ベルカ
あなたは優秀な術士と聞いた。
そこで聞きたいんだけど、どの程度優秀なの…?
オーディン
どの程度優秀か…だと?
ふっ…そんなことを聞くために訪ねてきたのか。
ならば教えてやろう。
ある者は俺をこう称した。
狂気の天才、と…
そしてまたある者は、こう称した。
もはや人ではない、と…
世界広しと言えど、俺ほどの
術師はそういないはずだ…!
ベルカ
…それなら安心ね。
実は特殊な術を頼みたいの。
オーディン
へっ?特殊な術?
ベルカ
ええ。私は人間らしい感情がほしい。
そのための術を作ってもらいたいの…
オーディン
人間らしい感情だと?
理由は?
ベルカ
ごめんなさい…
理由は言いたくない…
オーディン
そ、そっか…
まあいいだろう。
任せておけ。
この…漆黒のオーディンにかかれば、
人間らしい感情の取得など容易そのもの。
さっそく術の作成に取りかかってみる。
ベルカ
ありがとう…
戻る
【オーディン×ピエリ C】
オーディン
…おわっ!
ピエリ
オーディン、どうしたの?
オーディン
い、いや…なんでもない。
ピエリ
なんでもないことはないと思うの。
だってなんか今…
ピエリを見て怯えたみたいなのよ?
オーディン
だって…
お前の噂はいろいろ聞いてるからな…
ピエリ
?
オーディン
その…今の話は、
聞かなかったことにしてくれ…
ピエリ
ピエリの噂ってなんなの?
オーディン
…………
ピエリ
怒らないの。
だから言うの。
オーディン
そ、そうか…
ほらその…お前は機嫌が悪くなると
泣きわめいて暴れるとか…
気に入らないやつがいたら
すぐに殺してしまうとか…
…いろいろと物騒な噂を聞くぞ。
ピエリ
ひどいの…
…確かにピエリは怖くなるときはあると思うの。
でも、オーディンにはしてないはずなの…
オーディン
えっ?
ピエリ
オーディンに怖い思いをさせたことは
ないはずなのっ。
それなのに噂だけで怯えるなんて…
なんか悲しいの…
(ピエリ、去る)
オーディン
ピエリ…
戻る
【オーディン×ピエリ B】
オーディン
ピエリ、先日はすまなかった。
俺は噂だけでお前の人間性を
決めてしまっていたようだ。
ピエリ
ううん、別にもういいのよ。
オーディン
でもな、これから俺が話す話は違うぞ。
噂じゃなくて、実際に見たことだ。
ピエリ
?
オーディン
お前が暗夜の地下街にしけ込んでいく姿を、
俺はこの目ではっきり見てしまったんだよ。
ピエリ
えっ?
オーディン
あそこは地下街の中でも犯罪者が巣くう、
もっともやばい地域だった。
ピエリ
…もしかして、ピエリの後を付けたの?
オーディン
悪いが、そうだ。
俺の勘違いであってくれ…そう祈りつつな。
そしたらどうだ。
お前はやばい地域のど真ん中で、
暗夜のならず者たちと楽しそうにつるんでいた。
ピエリ
それがいけないっていうの?
オーディン
…わかってないみたいだな。
そういうことをしているから悪い噂が立つんだ。
それにマークス様もかわいそうだろ。
マークス様のためにも、お前自身のためにも、
悪い噂が立つようなことは避けるべきだ。
ピエリ
…………
…ピエリもね、ピエリのせいで
マークス様に悪いと思うことがあるの。
オーディン
…そ、そうか。
だったらもっと気をつけてだな…
ピエリ
…でも、ピエリは…
オーディン
…お、おい…
泣いてるのか?
ピエリ
な、泣いてなんかないの…
だから暴れることもしないのよ。
…一人になりたいの。
さようならなの…
(ピエリ、去る)
オーディン
ピエリ…
戻る
【オーディン×ピエリ A】
オーディン
ピエリ、なんだ。
暗夜の地下街なんかに呼び出して。
…お、おい。
向こうにいるのは、この間お前とつるんでた
ならず者たちじゃないか。
ピエリ
そうなの。でも今は
そんなに悪い人たちじゃないのよ?
オーディン
…あ、あのなぁ…
…ここに呼び出した用はなんだ?
ならず者に仲間入りしてくれとか言うなよ?
ピエリ
そうじゃないの。
ピエリはただ、ピエリのことを
知ってもらいたいだけなの。
…実はピエリ、
あの人たちの先生をしているの。
オーディン
…えっ?
あのならず者たちの…か?
ピエリ
そうなの。
…ピエリ、イライラしたりすると、
うわーんってなって暴れちゃうの。
それでマークス様とか、いろんな人たちに
迷惑かけてるかもって思うことがあるの。
オーディン
一応、自覚はあったのか…
ピエリ
ピエリね、暴れたい時は
うわーんってなっちゃうけど、
ときどき、暴れちゃう自分を
止めたいって思う時もあるの。
そういう時は
がんばって暴れないようにしてるの!
オーディン
…それはすごいな。
ピエリ
そう。ピエリもすごーいって思って、
コツを他の人にも教えてあげたいって思ったの。
誰に教えてあげようかなって考えて、
思いついたのが地下街の人たちだったの。
その人たちが怖くなくなれば、
暗夜もきっといい国になると思うの。
そうなれば、いつも迷惑ばかりかけてる
マークス様もよろこぶかもって思ったのよ。
オーディン
…じゃあ、この間…
俺が後をつけたときも…
ピエリ
そうなの。
悪いことはしてなかったのよ。
オーディン
ピエリ…すまない。
俺はお前のことを始めから色眼鏡で…
ピエリ
ううん。
ピエリが怖い女だとかいう噂は多分、
そんなに間違ってないの。
でも、その噂だけが
ピエリじゃないってことを、
あなたには知ってもらいたかったのよ。
オーディン
それならもう大丈夫だ。
今の俺にお前への偏見はない。
ピエリ
よかったの。
すごくうれしいのよ!
じゃあピエリ、もう行くの。
これからあの人たちの先生をする時間なの。
オーディン
そうか、がんばれよ。
俺はここから少し見学させてもらおう。
ピエリ
そうなの?じゃあこんなところじゃなくて、
一緒に来ればいいの。
先生が増えるのは大歓迎なの。
ラズワルドもたまに来てくれるのよ。
マークス様の臣下同士の
よしみってやつなの!
オーディン
あいつも?変な授業して
殴られたりしてないだろうな…
ピエリ
大丈夫jなの!
殴られたのは最初だけなの!
オーディン
殴られてんじゃねぇか!
ピエリ
オーディンも早く来るの。
あなたのことも、
みんなに紹介してあげるのよ。
オーディン
い、いや…
今回は遠慮しておこう。
…俺のことは気にしないで、
がんばってくれ。
ピエリ
そう?わかったの!
ピエリがんばるの!
戻る
【オーディン×モズメ C】
モズメ
よいしょ、と。
ふぅ…こっちの側の畑は
これでええやろ。
(オーディン、現れる)
オーディン
…………
モズメ
…あれ。
オーディンさん。
あんた、こんなとこで何しとんの?
オーディン
ふっ、我が気配に気づくとは
なかなかやるな…
お前がコソコソとどこかへ行くから、
後をつけてきたのだ。
モズメ
もう、やめてや。
怪しいことなんてしてへんからな。
オーディン
そのようだな。
ここで何をしている?
モズメ
畑の手入れや。
もうすぐ実がつく時期やからな…
土の状態を良くしとかんと。
土に栄養が無いと、
美味しい作物にならへんし。
オーディン
そうなのか?
じゃ、俺も手伝うかな。
モズメ
ええの?
オーディン
ああ。遠慮など不要だ。
特にこの奇跡の英雄…
漆黒のオーディンに対してはなっ!
俺の手にかかれば、畑仕事など
ちょちょいのちょいだ!
モズメ
何や頼もしい感じやね…!
それやったら助かるわあ。
さっそく向こうの畑をお願いしてええ?
オーディン
ああ、任せろ!
ふむ…これが肥料か。
貴様は豊穣なる土壌を創生せし者…
<ミスティック・ランドナトレッション>
と名付けよう!
モズメ
ん…?
オーディン
さあ、ミスティック・ランドナトレッションよ
その力を存分に解放しろ…
大地に実りし極彩色の恵みに
秘めし力の全てを捧げるのだ!!
はああああああああああああああっ!!!!!
モズメ
…………
…何なん、それ?
オーディン
豊作の術だ。
この術をかけた肥料をまけば、
美味い作物がじゃんじゃん実る。
…という設定だ。
モズメ
…何や、うさんくさいなあ。
やっぱり、
手伝ってもらわんでええかも…
戻る
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