【ヒノカ(母親)×マトイ(娘) C】
マトイ
さてと…
あっちの行軍は少し人数が多めだから、
天幕はもう少し用意した方がいいかしら。
それから…食材と軍備の調達、
配送の担当者を決めておかないとね。
(白夜兵、現れる)
白夜兵
武器と防具の在庫管理はいかが致しましょう?
マトイ
それはあたしがやっておくから、
あなたはこの帳簿を輸送隊にいわたしてもらえる?
白夜兵
はい、わかりました!
(白夜兵、去る)
(ヒノカ、現れる)
ヒノカ
マトイ、ずいぶん忙しそうだな。
マトイ
母さん、どうしたの?
ヒノカ
ちょっと暇ができてな。
何か手伝いがしたいと申し出たら、
配送班の手が足りていないらしいと言われて
こっちに来てみたんだ。
けど、お前が班長をしていたのか。
働き者のお前にはピッタリだな。
マトイ
そ、そんな…
あたしなんてまだまだよ。
ヒノカ
それで、何を手伝えばいい?
力仕事でも何でも言いつけてくれ!
マトイ
ありがとう、母さん。
でも…一通りの指示出しは終わったし、
武器の在庫確認も今からあたしがするから、
特に無いかもしれないわ。
ヒノカ
在庫確認って…ここにある武具全部のか?
ずいぶんたくさんあるぞ…
私も手伝うから、二人でやろう。
その方がきっと早く終わる。
マトイ
え、ええと…その…
ヒノカ
さあ、在庫表を見せてくれ。
実際の数と照合すればいいんだろう?
マトイ
そうなんだけど…
これ、見てくれるかしら。
ヒノカ
うん?…!!こ、これは
表というか…この倉庫の配置図か?
マトイ
ええ、そうよ。既に武具が置かれた場所が
この配置図どおりに組まれていれば、
一式になっている分はすぐに確認できるし、
あとは端数だけ見ればそれで終わりなの。
ヒノカ
そ、そうか…
これなら確かに手伝いは要らないな…
マトイ
だから母さんの手を煩わせることもないわ。
どこかその辺でお茶でも飲んでいて。
ヒノカ
くっ…つまり私は必要ないってことか…
優しい言葉で言われると、かえって辛いな…
マトイ
ん?
母さん、何か言った?
ヒノカ
い、いや…何でもない…
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【ヒノカ(母親)×マトイ(娘) B】
マトイ
よし。これで壊れた武器の回収と
新品との交換は済んだわね。
(白夜兵、現れる)
白夜兵
はっ!回収した数と新規の在庫、
全て帳表通りの個数です!
マトイ
良かった〜!
なら、あとは…そうね。
新規に獲得したこの強力な武器を、
指示した前線の兵士たちに送ってくれる?
白夜兵
ハッ!かしこまりました!
(白夜兵、去る)
(ヒノカ、現れる)
ヒノカ
…………
マトイ
わっ!か、母さん…!
ど、どうしたの…?
そんな物陰に潜んで…
ヒノカ
マトイの仕事っぷりを見ていたんだ…
ここからずーっとな…
マトイ
母さん…?
何か様子が変よ…?
ヒノカ
お前の見事な仕事ぶり…
的確な指示出しと徹底的に効率化された動きが
あまりにも凄すぎて…
私には何も手伝う余地はないって…
情けなく感じていたんだ…はは、ははは…
マトイ
母さん…
ヒノカ
お前は本当に父親に似たな…
頭がすごく良いところや、
他人との交流に長けているところなんか…
全部…ツバキの…
マトイ
母さん、そ、それは…!
ヒノカ
いい、いいんだ、マトイ。
最初っからわかっていたことなんだ。
何もしてやれない私は…せめて
邪魔にならないよう、早々に立ち去るとしよう…
(ヒノカ、去る)
マトイ
か、母さん…
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【ヒノカ(母親)×マトイ(娘) A】
マトイ
あ、母さん…
ヒノカ
マトイ…
マトイ
母さん、少し時間いいかしら?
母さんに言っておきたいことがあって…
ヒノカ
な、何だ…?
マトイ
この前母さんはあたしのこと、
父親似だって言ったけど…
あたしは違うと思っているわ。
ヒノカ
えっ…?
マトイ
確かにあたしは父さんに憧れてた。
天才肌で何でもこなす、
完璧な父さんのこと…
ヒノカ
…………
マトイ
でもそれはあたし自身が
父さんに似てないからこそ、
そういう憧れを持ったのよ。
ヒノカ
何っ…?
マトイ
あたしと父さんは、そもそもが違う。
あたしには…あんなに何でも
上出来にこなすことなんてとてもできない。
あたしができるようになるには、
一つ一つを努力して経験を重ねていくしかない…
つまり、あたしは完璧な人間じゃないんだって…
そう理解してるわ。
ヒノカ
マトイ…
マトイ
小さい頃はもっと父さんに似たかったって
思ったりもしたけど、
今は…そうじゃないって理解している
今だからこそ、あたしは父さんに近づこう、
天才に近づこうと努力して、
学べたことが幾つもあるって思ってるわ。
そう…あたしは母さんに似たからこそ、
より多くのころを学べたの。
そしてあたしは、あなたの娘になれたことを…
とても誇りに思っているわ。
ヒノカ
マトイ…あ、ありがとう…
お前がそんな風に思っていてくれたなんて…
ううっ、な、涙が…
情けないな…娘に泣かされるなんて…!
マトイ
もう…泣かないで。
だからあたしが
あなたに似てないだなんて悲しいこと…
もう言わないでね?
ヒノカ
ああ…もちろん。
あやまるよ、マトイ…
私もお前という娘を持てたこと、
とても誇りに思っているぞ!
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